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船に乗って、海を渡る

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海を見て思ったこと

04 October 2012 | Amanohashidate,kyoto
さて、私が今現在何をして暮らしているかということを、忘れないうちに書き残しておきます。
京都市内の上の方に、古くてぼろい、けれど高松伸先生が設計したと謳われているアパートに一人で暮らしています。
両親の家は、ここから自転車で30分ほどのところにあって、職場はそちらからの方が近いんやけど、家にいたら窮屈やし、就職先(安月給)が決まってから、貧乏を覚悟で引っ越した。
「長旅から帰ってきてすぐやのにもうちょっと家でゆっくりしたらもったいないやん」
とは言われたけど、
そんなもん関係あるか。

ただ気になるのは、長い間ふらふらしてきたから、いわゆるまともな暮らしというものに興味が持てへん。
この人おもしろいなーって人になかなか出会わへん。
でもきちんと暮らしてきた人たちが、コツコツと積み重ねてきたことで得たものってのはたくさんあって、それは、私が今すぐに手に入れられるようなシロモノではないから、ちょっとだけ羨ましいとは思うけど、自分の20代の過ごし方を後悔しているかって言われたら、
そんなわけあるか。

とまあ屈折した性格なために、職場でも煙たがられていて、やりづらいんです。
母親が長年勤めていた介護福祉施設に、面接パスで採用してもらえるってので、特別養護施設で介護士として働いてんねんけど、なんかやり方がよーわからへん。
要は、おじんおばんの世話をしているわけやけど、
ばーさんが食事中に寝てるから、
「しっかりごはん食べてくださいね」て声かけたら、
「歯だけはええほうや」て言うから見たら、歯いっぽんも無いやん。
じーさんが全然動かなくなって、やばい死にかけてると思て「起きてください!起きてください!」て耳元で叫んでたら「やかましわ」って言われたとか。
生きてんかい。
それを口に出してしまうから、白い目で見られちゃいますよねー。
だっておもしろいねんもん。生きとんのかいって言うてまうわそら。

しかし、そんなとりあえずの仕事も、もうやめようかと思う。他にやりたいことがあるから。でもそういい始めて、けっこうな時間が過ぎた。
別にええやん、今のままでとも思ったりして、だらだらして、そんで、あー早くやりたいことに専念したいのにってイライラしてさー。
あほですわ。

先日、たまたま海を見る機会があって、自分に勢いがなくなったことを、改めて知った。
前みたいに、見えない島に、いつかは着くだろうという気持ちで向かうことができなくなった。
大海原にいた時のような、野性的な感覚とか、本能ってのが消えつつある。
性的にはあるけど。

遠い海を見て、結局はどこにも行けなかった自分が、途方もなくみじめに思えてならなかったけれども、どこにいたって自分を愛していられるということが、これほど難しくて、でも、できたならなんともいえない幸せに包まれるということを、かつての空を見て知った。
航海中、生きているということがすべてだと、信じてやまなかった時期があったけれども、今もその気持ちは変わらない。
ええやん、生きてるんやから。
うちは、ここで生きていくって決めた。







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Vessel Name: Merkava
Vessel Make/Model: Fraser41
Hailing Port: Vancouver
About: 1981年京都市生まれ。京都造形芸術大学 建築学科卒業。 2006年渡加後SSRIの投薬を受け、毎日を元気に過ごす。現在、京都在住。一児の母。

Port: Vancouver
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